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MT5・EAのインストール手順や使用中の注意点まで徹底解説!初心者向け完全マニュアル
MT5で使用出来るEAは自動で取引を完結できるツールなので、時間のない人でもFXで利益を上げることができます。
また、膨大なデータ量を分析した上で取引を行うため、EAをインストールすれば、初心者でもプロトレーダー並みと同等の力で取引できることに。
今回は、メリットが豊富なEAをMT5で使用したときの設定方法や注意点などを解説します。
EAソフトをダウンロードできるサイトやインストール手順などを画像付きで解説したマニュアルと合わせて、基礎知識や高性能なEAを探す手順も紹介しますので、MT5のEA関係で困ったときはこのページを読みましょう。
EA(自動売買ツール)とは?
EA(自動売買ツール)とはFXでの取引をすべて自動で行うことができるツールのことです。
通常の取引(裁量トレード)の場合はチャートを分析してから通貨を購入、タイミングを見計らって決済するまでをすべて自分で行わなければなりません。
しかし、EAであれば「初期費用の準備」「EAを起動させる」と2つのことを行うだけで、チャートの分析から決済までを自動で行うことが可能となります。他にもエントリーは行わないが、ロットの自動調整や自動指値セット機能などのあるツールもあります。
EAが登場した経緯
EAが登場した経緯は、FXをやる上で必要となる時間や、金銭のやり取りにおける精神的な負担を削減するためです。
EAが登場するまでの流れ
- 裁量トレードが主流
- 予約注文ツールの登場(取引の一部を自動化)
- EAの登場(取引のすべてを自動化)
EAが登場する前は裁量トレードしかなかったため、取引をすべて手作業で行っていました。そのため、個人でFXをやる人が利益を上げるにはチャートを見続け、タイミング良く取引をするという方法しかありませんでした。
ただ、長時間チャートを見続けるというのは体力的にも厳しいですし、その上、利益か損失かという判断を常に迫られてる状況の中で取引をし続けるには精神的な負担も相当掛かります。
そのような負担を軽減するために裁量取引で予約注文ができるようになりました。
予約注文とは?
通貨を購入&決済価格を事前に設定できるシステム
予約注文が行えるようになったことで、チャートを見続けなくても自分が考えているタイミングで取引できるようになりました。
予約注文の種類
- 指値注文:利益時の決済価格を設定
- 逆指値注文:損失時の決済価格を設定
- IFD注文:1ポジションに対して1種類の新規注文+1種類の決済注文を設定
- OCO注文:保有中のポジションに対して2種類の決済注文を設定
- IFO:1ポジションに対して1種類の新規注文+2種類の決済注文を設定(IFD+OCO)
これらの予約注文が可能になったことで取引時の負担は大きく削減されました。
しかし、予約注文の設定は手作業なので、完全に負担がなくなったわけではありません。また事前に予約するには相場やテクニカル手法についての知識が必要となりますし、取引時にもストレスは少なからず発生します。
それらをすべて改善するためにEA(自動売買ツール)が開発されました。EAはプロトレーダーの手法をプログラムに組み込み、インストールするだけで誰でもプロと同じような取引を行えるということで、1つの取引方法として確立されました。
インストールするだけでプロトレーダーと同じ手法が使えるという以外にも、EAには複数のメリットがあるので、詳しく紹介していきます。
MT5でEA(自動売買ツール)を使うメリット
MT5で自動売買を使うメリットは3つあります。
自動売買のメリット
- 時間がなくても取引可能
- プロスペクト理論対策ができる
- 使用前に実績を確認できる
EAを使うと上記のメリットがあるため、取引を有利に進めることができます。
時間がなくても取引可能
FXは裁量トレードの場合、チャートを見る時間が必要になりますが、EAはすべて自動で取引できるので、チャートを一切見なくても利益を上げることができます。
そのため、16:30前後や22:00前後など値動きが激しくなる時間に、仕事や家事などでチャートを見る時間がなくても問題ありません。
また、FXで利益を上げるためには、「チャート分析」や「テクニカル手法」について研究する時間は必要となります。
通常であれば稼げるようになるまでに膨大な時間が掛かりますが、EAならインストールだけで、FXに詳しくなくてもプロトレーダー並みの取引が可能です。
プロスペクト理論対策ができる
人は利益より損失を過大評価してしまいます。これが「プロスペクト理論」です。
これを理解していても裁量トレードの場合、損得勘定が出てしまうためプロスペクト理論を攻略するのは簡単ではありません。
しかし、EAであればすべて自動で取引が完了してしまうので、感情に流されて無駄に損失を増やすこともありませんし、利益を上げる事が可能になります。
使用前に実績を確認できる
EAは「バックテスト」「フォワードテスト」という実績データを公開されているため、実際に使用しなくてもEAを稼働したときの成果がある程度予測できます。
バックテスト&フォワードテストとは?
- バックテスト=過去のチャートを元にした運用テストの結果
- フォワードテスト=リアルタイムで取引した運用テストの結果
運用テストの結果としては、「運用資金」「取引実績」から「利益」や「損失額」などが記載されてます。
裁量トレードの場合は自分で取引をしてみて分かることがほとんどですが、EAを使用すれば、最初から具体的なデータを収集できるというのは大きなメリットになると言えるでしょう。
カスタマイズして勝率を上げることも可能
具体的なデータがあったとしても実際にEAを使用してみると、データ通りに稼げないときもあります。しかし、EAは自分でカスタマイズできるため、損失を出している原因さえ分かれば、システム変更で勝率を上げることも可能です。
EA(自動売買ツール)を使用するデメリット
EAにはメリットもありますが、デメリットもあります。
注意ポイント
- 絶対に利益が上がるわけではない
- パソコンを24時間フル稼働させる必要がある
これらのデメリットについても理解した上でEAのインストールを進めていきましょう。
絶対に利益が上がるわけではない
EAは基本的には裁量トレードよりも勝率が良いと言われています。しかし、100%利益が上がるわけではありません。
100%利益が上がらない理由
- 優秀なEAを探すのが難しい
EAは数えきれないほど配布されてます。その中には質の悪いEAもあり、データ上だけでは判断できない事もあります。
そのため、FXの知識がなくても使用はできますが、優秀なEAを見極めるのに多少時間がかかることを覚えておきましょう。
24時間パソコンを起動しなければならない
EA使用中にパソコンの電源を落とすとEAも停止してしまうので、「EAを使用時は24時間パソコンを付けたままにする」ということがEAを使う条件となります。
そのため、電気代が増えるのはもちろんのこと、MT5を起動しているため、パソコンへの負荷も掛かるというデメリットがあります。
MT5でEAを使うために必要なもの
MT5でEAを起動させるためには以下のものを準備しておく必要があります。
EAを起動させるために必要なもの
- PC
- VPS=仮想サーバー(なくても取引可能)
- EAファイル
これらが必要となります。FXの取引口座を開設していない人は、まずはFX業者を決めてMT5をインストールしてからEAの準備に取り掛かりましょう。
またある程度の資金も必要となりますが、EAによって必要資金は変わるので、インストール時に確認することをおすすめします。
EAを使うまえに【VPSのメリットとMT5への導入手順】
MT5でEAを使うときはVPSを利用することをおすすめします。
EAはMT5を閉じてしまうと一切動きません。そのため、24時間PCを付けたままにする必要があります。
しかし、VPSを利用すれば仮想サーバー上でMT5を起動できるので、PCの電源を切っても24時間EAを使い続けることができます。
また、本来スマホしか持っていない場合、EAをインストールすることはできませんが、VPSを利用すれば仮想サーバー上でEAを動かせるため、スマホだけでもEAを使用できるようになります。
VPSはFX業者が無料(条件付き)で貸し出してることもありますが、月額1,000円前後で契約できるので、EAの利用状況に応じてVPSの導入を検討してみましょう。
こちらはABLENETのVPSで、信頼性が高く自動売買に適したVPSとなっています。
出典:ABLNET
MT5で1台のみ回すならWin1のプランでも良いと思いますが、余裕を持って3台くらい回す可能性があるならWin2プランを選んでおくのが良いでしょう。
契約する際はお申し込みをクリックし、SSD、クレジットカード使用期間なしの選択、利用規約に申し込みですぐに契約可能です。
後は、メールに送られてきたコンピューター、ユーザー名、初期パスワードが送られてくるので、保存しておきます。
①デスクトップ右下[スタート]
②「Windowsアクセサリ」
③「リモートデスクトップ接続」
①「オプションの表示」をクリック
②「全般タブ」を選択
③コンピューター(C):に準備編で用意した VPS情報のコンピューター名を入力 例)150.66.44.123
④ユーザー名:に準備編で用意した VPS情報のユーザー名を入力 例)Administrator
⑤「接続」をクリック
メールに届いていた初期パスワードを入力てOKを押します。
注意が出ますがはいを押します。
後は口座開設したMT5をデスクトップにコピーしてインストールしましょう。
MT5のEA(エキスパートアドバイザー)のインストールについて
MT5にEAをインストールする手順について紹介します。
EAのインストール手順
- EAを配布しているサイトからダウンロード
- MT5の「ファイル」→「データフォルダ」を開く
- 「MQL」→「Exspart」を開く
- 「Exspart」にEAファイルをドラック&ドロップする
EAのインストール手順は、EAファイルさえ選んでしまえば特別難しい作業はないので、初心者の人でも気軽にインストール可能です。
MT5・EAファイルをダウンロードするときの注意点
MT5で自動売買を行うときは、「MQL5」というプログラム言語のEAファイルをインストールする必要があります。そのため「MQL4(MT4用)」で作成されたEAはほぼ利用できません。
EAファイルのダウンロード先では両方のファイルが並んでることもあるので、間違えないように注意しましょう。
また、MT5のEAファイル名は2種類あります。
MT5EAのファイル名
- 「~~.mq5」
- 「~~.ex5」
EAファイルをダウンロードするときは、「MT5 無料EA」のようなキーワードを入力すれば、複数のサイトが出てくるので、気に入ったEAをダウンロードする事ができます。
ただし、無料のEAは「当サイトから指定FX口座を開設したのみ配布してます。」のような条件付きの場合もありますし、ウイルスが含まれている可能性もありますので、信頼できるサイトからダウンロードしましょう。
MT5・EAファイルのインストール手順【画像付き】
まずはEAファイルを確認します。ファイル名が「~~.mq5」「~~.ex5」以外の場合はインストールできないので気を付けましょう。
MT5を開き「ファイル」→「データフォルダを開く」を選択します。
「MQL5」をダブルクリックします。
「Experts」にEAファイルをドラック&ドロップします。
MT5を「×」で閉じ、再度開きます。
「表示」→「ナビゲータ」を選択します。
「エキスパートアドバイザ」の「Examples」の中にEAファイルの名前が確認できればインストール完了です。
EAのインストールは完了しましたが、起動させるためには設定の変更が必要ですので、そちらも紹介していきます。
MT5でEAを起動させる手順
MT5でEAをインストールをした後は各種設定を行う必要があります。
インストール後の設定
- EA推奨の通貨ペアの時間足を表示する、または追加する
- EAをチャートにドラック&ドロップする
- 「アルゴリズム取引を許可する」にチェックを入れる
*ここまでの作業で起動することもあります。 - 「オプション」の設定を変更する
- 「アルゴリズム取引」をオンにする
こちらの作業を行うとEAを起動できます。
MT5・EAの起動前の準備について
EAを起動させるまえにPCの設定を確認しましょう。
PCの設定について
- 更新プログラムの自動更新を解除しておく
- スクリーンセイバーの設定をオフにしておく
EAは24時間稼働しているため、PCの電源が一時的に落ちたりスリープで画面が消えたりすると、取引ができなくなります。
そのため、PCが一時的に止まってしまうような設定はすべて変更しておく必要があるので、EAを起動させるまえに確認しておきましょう。
EAを起動させる手順
まずは通貨ペアと時間足を確認しましょう。EAには推奨されている通貨ペアと時間足があるので、起動させるときは変更する必要があります。
もし不明なときは、EAファイルをダウンロードしたページやファイル名に表記されているので確認してみましょう。
表示しているチャートが違う場合、EAが起動しない可能性もあるので、できればダウンロード前に確認することをおすすめします。
「ナビゲータ」からEAファイルをチャート内にドラック&ドロップします。
「アルゴリズム取引を許可する」にチェックをしてOKをクリックします。
右上にEAファイル名が表示されるので確認しましょう。
EAファイル名の横に緑色の再生ボタンが表示されていれば、EAは起動しています。
もし赤色の停止ボタンが表示された場合は、EAはまだ起動していません。
仮に起動していない場合は、左上部にある「ツール」→「オプション」を選択しましょう。
「エキスパートアドバイザ」を選択して「アルゴリズム取引を許可」「DLLの使用を許可する」の2つにチェックを入れて「OK」クリックします。
画面上部ある「アルゴリズム取引」ボタンとチャート内の表が、緑色の再生マークに変更されていれば起動完了です。
EAの停止をする方法
EAの稼働を停止したいときは画面上部の「アルゴリズム取引」をクリックします。
EAが停止すると赤色の停止マークが表示されます。
MT5・EAの削除方法
EAを削除するときは「ナビゲータ」を表示させます。
削除したいEAにカーソルを合わせて右クリックを押すとメニューが表示されるので、「削除」をクリックします。
EAファイル名が表示され「削除しますか?」と表示されるので「はい」をクリックすれば削除完了です。
削除後の画面です。「Hyper Trader」が無くなってるのがわかります。
EAのパラメータ設定の方法
EAのパラメータを変更するときは、チャートにドラック&ドロップしたときに表示される「インプット」をクリックします。
「パラメータ」が表示されるので、変更したい項目(値)をダブルクリックすれば数値を変更できます。
「パラメータ」を変更するとバックテストやフォワードテストのデータ通りではなくなる可能性もあるので、初期設定時での変更は控えることをおすすめします。
またEA起動後に「パラメータ」を変更するときは、チャート内で右クリックを押すとメニューが表示されるので、「エキスパートリスト」をクリックします。
「プロパティ」をクリックします。
「パラメータ」が表示されるので、変更したい項目をダブルクリックで選択して値の数値を変更しましょう。
MT5でEAをインストールせずに使用する方法【サイト紹介アリ】
MT5のEAをインストールせずにダウンロードするだけで使用する方法があるので紹介します。
インストール不要でEAを使用する方法
MQL5でEAファイルwをダウンロードする
MQL5でダウンロードすれば、インストール作業を一切しなくてもMT5にEAを取り入れることができます。
また、無料登録をするだけでEAをダウンロードできますし、「Facebook」「Google」のアカウントも使えますので、新たに登録しなくても利用することが可能です。
ただし、EAを起動させるための設定は必要となるので、忘れないように注意しましょう。
こちらはMQL5の公式サイトです。
ここからはダウンロードの手順を紹介します。まずはログインをしましょう。MQL5のアカウントがない人はアカウントの作成からとなります。
赤枠の上の欄にログインID(好きな文字列)下の欄にメールアドレスを入力しましょう。「Facebook」「Google」のアカウントを使用するときはどちらかのボタンをクリックします。
ログイン後、「マーケット」をクリックします。
左側にあるメニューの「Meta Trader 5」の欄にあるエキスパートをクリックします。
カテゴリー別にEAプログラムが表示されます。カテゴリーを変更したいときは赤枠のいずれかをクリックしましょう。
EAファイルを選択後、クリックします。
「ダウンロード」をクリックします。
「すでにMT5をインストールしましたか?」と質問されるので、インストール済みの人は「はい」インストールがまだな人は「いいえ」を選択します。
「Meta Trader 5 Client Terminal を開く」をクリックします。
MT5が開きターミナル部分にダウンロードしたファイルとダウンロード中と表示されるので、100%になるまで待ちます。
「ナビゲータ」にEAのファイル名が表示されればインストール完了です。
MQL5にはEAファイルが豊富にある上に、インストールも簡単なので、EAを使用した取引を考えてる人は無料登録だけでもしておきましょう。
MT5でEAが表示されないときの原因&対処法
手順通りにEAの設定を行ってもEAが表示されない、または動かないこともあります。
EAが表示されない原因は、複数考えられるので1つずつ見直してみましょう。
EAが表示されない原因
- 土日にチャートを見ている
- MT5を再起動していない
- そもそもEAではなくインジケーターだった
- 通貨ペアや時間足が違う
- サーバーの不具合
- メモリ不足
- MT5へログインしていない
- 証拠金が不足している
- 取引ロット数の設定が間違っている
- フィルタが掛かっている
これらが原因でEAが表示されない、または動かない可能性があるので、対処法をお伝えします。
土日にチャートを見ている
土日は市場が閉まっているため、EAは一切動きません。
EAを導入したのが土日の場合は、表示されないことも多くなるので、市場が開く月曜日に再度確認してみましょう。
MT5を再起動していない
EAは導入後に再起動しないと、利用できません。
再起動のやり方はMT5チャート画面の右上にある「×」マークを押して、再度MT5を開くだけです。パソコンの再起動とは違うので覚えておきましょう。
そもそもEAではなくインジケーターだった
ダウンロードしたものがツールの場合、EAではなくインジケーターという場合があります。
その場合はデータフォルダを開くからMQL5→indicatorを選びその中にインジケーターを貼り付けし、再起動して使用します。
通貨ペアや時間足が違う
EAは作成者が推奨している通貨ペアや時間足のチャート内に導入しないと表示されない、または動かないときがあります。
また、表示されていても推奨チャート以外で取引をしていると、思わぬ損失を出してしまう可能性もあるので、導入後は再度確認しておきましょう。
サーバーの不具合によるもの
サーバーが原因の場合「使用しているVPSの不具合」「サーバーは稼働しているのに回線不通と表示される」など複数のことが考えられます。
対処法としては、まずは使用しているサーバーの稼働状況を確認して、サーバー障害であった場合は復帰を待ちましょう。
しかし、サーバーが停止していないときは「サーバーの再スキャン」をして、回線がつながるかを試してみましょう。
メモリ不足(VPS使用時)
VPSは容量が決められてるので、使用しているデータが多くなると、EAにも影響を及ぼすことがあります。
1GBのように容量が小さいVPSを契約してる場合は、使用しているデータ量を確認して、必要に応じて容量を増やすことも考えてみましょう。
MT5にログインしていない
MT5にログインできていないとEAは稼働しません。画面右下に「回線不通!」「無効な口座」のようなエラーメッセージが出てる場合はログインできてないので、「ログインID」「パスワード」を再入力してログインをしましょう。
こちらはログインできているときの状態です。
証拠金が不足している
証拠金が不足していると、新規注文が行えないため、EAが稼働していないように見えます。
証拠金不足のときは「OrderSend error 134」とエラーメッセージが表示されるので、資金を追加してEAを稼働させましょう。
取引ロット数の設定が間違っている
EAのパラメータ内にある取引ロット数の設定が、FX業者の最小取引単位以下の場合、EAは動きません。
「1000通貨」「10000通貨」と最小取引通貨の単位がFX業者によって違うので、使用しているFX業者に合わせて取引ロット数を設定しましょう。
フィルタが掛かっている
EAにはパラメータ内に「スプレッド」「時間」「スリッページ」などのフィルタがあり、設定した値を上回ってる場合のみ、取引不可にすることが可能です。
EAが動かないときはフィルタが関係していることもあるので、設定した値を確認してみましょう。
原因不明なときはバックテストをしてみる
EAが動かない原因を把握できないときはバックテストをすると、原因を絞ることができます。
メモ
- バックテストができない=EAの設定に問題あり
- バックテストができる=サーバーに問題あり
また、MT5やVPSの再起動やEAの再インストールなどでもEAが動く可能性はあるので、EAが表示されない、または動かないときはパラメータの確認と同時に1つずつ見直していきましょう。
MT5で高性能のEAを見つけるためのヒント【MQL5編】
EAがダウンロードできる「MQL5」には有料無料問わず、高性能EAが豊富にあります。そのため、選び方さえ間違えなければ、資金や利益に見合ったEAを見つけることも可能です。
高性能EAを探すときのポイント
- バックテスト期間&取引回数=多いほど信頼性が高い
- 損益グラフ=グラフが右肩上がりかつ直線だと安定して利益を伸ばせる
- プロフィットファクター=将来の期待値(2~3だと高性能)
- 平均利益と平均損失の比率=比率の差が少ないほど優秀
- 最大ドローダウン=100%に近いほどリスクが高い(10~20%が望ましい)
例:資産100万円で最大マイナス90万円の損失=最大ドローダウン90%
高性能のEAを探すときは、上記のポイントをまた「バックテスト」「フォワードテスト」両方で確認しながら選ぶことをおすすめします。
高性能EAを選ぶときの注意点【テスト結果は必須】
EAを選ぶときは、バックテストとフォワードテストの結果を記載してあるものだけにしましょう。
数は少ないですが、まれにテスト結果がないEAもあります。また、データがわかりにくいEAのダウンロードも控えましょう。
高性能EAを探すときの手順1:バックテストを確認する
MQL5でバックテストを確認するときは、公式サイトへアクセスして「Meta Trader5」の「エキスパート」をクリックします。
画面下に表示されてるのが、バックテストの結果です。青枠の点の数だけ資料があるので、他の情報やグラフを見たいときはクリックしてみましょう。
こちらの資料は2003~2020年に行ったバックテストの情報を元に作成されたものです。
バックテストの見方
- プロフィット・ファクター
- 総取引回数
- 最大ドローダウン
- ロング(買い)の取引回数
- ショート(売り)の取引回数
プロフィット・ファクターは2.12なので将来の期待値が高いEAと言えます。しかし、最大ドローダウンが80%近くあり、リスクの高いEAでもあるので、あまりおすすめはできません。
取引回数は約18年で6500強なので、1ヶ月平均だと約30回ほど取引していることになります。
損益グラフは最後に急上昇していますが、要因は2018年から2020年にかけて新たに3つほどトレードを増やしたところ利益につながったようです。2010年から右肩上がりのトレードも1つあり、長期的に安定してる一面もあるEAです。
高性能EAを探すときの手順2:フォワードテストを確認する
フォワードテストを確認するときは、ダウンロードページの「作者名」をクリックします。
作者の写真が掲載してあるページにある「シグナル」をクリックします。
EA別で複数のフォワードテストが表示されます。今回は無料の「FREE」のフォワードテストを確認してみます。
EAの性能がグラフやデータが表示されます。「成長」グラフは赤い線(平均)よりも青い線(成長)が上にあり続ければ高性能なEAだと言えます。
「統計」をクリックするとEAを選ぶときに必要なデータが表示されます。
プロフィットファクターは3.92と高めです。また、トレード回数を見る限り、「小さな利益を積み重ねるトレード方法」ということがわかります。
不安に感じる点は、平均利益と平均損失の比率が大きいこと。1回の損失額がでかい上に最大ドローダウンも30%と低くはありません。
個人差はあるかと思いますが、このEAは高性能とは言い難いEAだと判断できます。
バックテストとフォワードテストを確認するだけで、ある程度の情報を知ることができます。
これらのデータを上手に活用すれば、高性能なEAを見つけることが可能なので、必ずバックテストとフォワードテストは確認しましょう。
高性能EAを探すときの手順3:自らフォワードテストを実施する【XMのマイクロ口座を使おう】
データを見て良いと感じたEAをインストールしたあとは、使用後のリスクを抑えるためにも、自身でもフォワードテストを行ってみましょう。
自身でフォワードテストを行うときは「リアル口座」「少ない資金」の2つが必須となります。
2つの条件が必須な理由
- 公開されているフォワードテストはデモ口座で行われる可能性がある
- テストでは利益が出ていても、実際に稼げるとは限らない
テスト結果が良くても、デモ口座であればリアル口座とは条件が違うので、良い結果が出やすくなっています。そのため通常に取引を始めるまえに、自身でもフォワードテストをする必要があります。
また、利益が出るとは限らないので、できる限り通貨量を下げることが条件となりますが、XMのマイクロ口座であれば、通常の1/100の資金でリアル口座を使用できます。
自身でフォワードテストを行うときは、最小100通貨(0.1ロット)から取引が可能なXMのマイクロ口座を利用して、リスクを抑えつつ正確なデータを取得するのが良いでしょう。
MT5のEAは無料でも高性能のものがたくさんある
EAは有料と無料のものがあります。ただ有料だから良い、無料だから悪いとは限りません。
テスト結果を確認しつつ自身でもデータ収集をすることで、無料でも高性能のEAを見つけることは十分可能です。
基礎知識からインストール、テスト結果の分析とやることが多く感じますが、1つずつ覚えていけばEAを高性能なEAにたどり着けますので、この記事を参考に自分に合ったEAを探して利益を獲得しましょう。