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XMの両建てを使った得するウラ技、損失回避や危険性についても紹介
XMは一つの通貨ペア上で売りと買いのポジションを同時に保有する、「両建て」が認められていますが、やり方によっては2度とXMを使用できなくなる危険性もあります。また両建てが有効な手法であるのか、両建てを使ったウラ技についても詳しく解説していきます。
両建ては簡単に稼げる手法ではない
両建てを手法として取り入れても利益を簡単に確保できるわけではありません。同時に決済すれば利益はほぼありませんし、タイミングをずらせば大きくマイナスになる可能性もあります。またどちらかに大きく値動きした場合は決済するタイミングを失います。
両建ては極めて難しい手法なので安易に取り入れると失敗します。ただしメリット・デメリットを理解していれば取引を有利に進めることができると言えるでしょう。
両建てのメリット
両建てを行うことで「リスク回避」「利益の確保」が可能になります。また証拠金が必要なくなったりXMポイントを多く貰えたりします。
強制ロスカットの確率がゼロになる
両建てをすると売りと買いの利益が±0になるので強制ロスカットの心配が無くなります。また必要証拠金も0円になるので、残高が少なくなってきた時やロット数が多めの取引をしている時にはリスク回避の手段として使えるでしょう。
強制ロスカットを防ぐ時の注意点
- 同じロット数で購入する
- CFD商品は50%の証拠金が必要になる
- 含み損が無くなるわけではない
同じ量の通貨を売り買いすることで損益を相殺するので、強制ロスカットを回避したい時は同じロット数を購入しなければなりません。CFD商品の場合は両建てをしてもゼロではなく50%(通常の半分)の証拠金が必要になるので注意しましょう。
また抱えている含み損が増えることはありませんが減るわけではないので決済のタイミングについては慎重に行いましょう。
XMポイントが貯まりやすい
XMでは取引するごとにXMポイントを貰えます。両建ては売りと買いのポジションを同時に持ちますので、2倍のXMポイントを貰えることになります。XMポイントは証拠金として使うことができるので取引をより有利に進めることが可能になるでしょう。
両建てをすれば利益が確保できる
含み益がある時に両建てをすると、利益を減らさぬまま取引を続けることができます。利益を伸ばしている時は決済のタイミングに迷いますが、両建てを使えば利益を確保したまま取引を進めることができます。
判断しにくい時に両建てをすると、焦ることなく決済できるようになります。「決済した直後に伸びていく」「マイナスになるのが怖いから早めの決済をしてしまう」といった悩みを抱えている人は利益を確保できる両建てを試してみるのもアリと言えるでしょう。
またタイミングによっては買いの利益と売りの利益を出すことができるので、両建てを上手く利用すれば大きな利益を得ることも可能でしょう。
両建てのデメリット
両建てにはメリットだけではなくデメリットもあるのでいくつか紹介します。
長時間ポジションを持つと資金が減る
日時をまたいでポジションを持つとスワップポイントが発生します。スワップポイントは上手く利用すればポジションを持っているだけで利益を出すことができるしょう。ただし両建てをした場合は100%資金が減る仕組みになっています。
XMのスワップポイント(一部のみ)
ロング(買い)とショート(売り)を足すとマイナスになることが分かります。一部のスワップポイントしか載せていませんが、すべてマイナスになるように設定されてます。
両建てをすると証拠金が必要無くなるのでいつまでもポジションを持っていることは可能ですが、残高は徐々に減っていきますので長時間の両建てには注意しましょう。
決済するタイミングを見失う
損失がある状態で両建てをしてしまうと決済するタイミングを見極めるのが難しくなります。
強制ロスカット防止や損失の拡大を防ぐことはできますが、損失分は自ら決済しなければなりません。損切で取引を終わらせてしまってるわけではないので、選択肢が増えてしまいます。
結果として「損失を増やしたくない」から「できれば損失を減らしたい」に変わってしまい、決済するタイミングを見失う可能性が高いと言えます。
含み損を抱えたまま新たな取引を開始して損失を取り返すといった手段もありますが、確実に利益を確保できる方法はありません。両建てを損切変わりに多用すると損失を増やすことに繋がるので注意しましょう。
XMで禁止されている両建てについて
XMで両建てをすることは認められていますが、XMに不利益があるような両建てを行うと「口座凍結」「出金拒否」などの罰則を受ける可能性がありますので禁止されている行為について解説します。
自らのIDで別口座を使用しての両建て
XMでは同じIDで最大8個まで口座を作ることができます。「1の口座では買い」「2の口座では売り」のように別の口座を使っての両建ては禁止されています。
理由はゼロカットを悪用した取引とみなされるからです。ゼロカットは急な値動きが発生し、資金がマイナスになってしまってもXMがマイナス分を負担してくれるシステムです。そのため海外FXでは借金の心配をせずに安心して取引を行うことができるとも言えるでしょう。
ゼロカットを悪用した例(下落時)
- 1の口座では売りで大きな利益を出す
- 2の口座は買いだがゼロカットとなりある程度の損失で済む
- 差額が利益になる(XMが負担した分)
複数口座を開設している人は知らない間に両建てになってしまう可能性がありますので注意しましょう。
他の海外FX口座との両建て
XMとXM以外の業者を使った両建ても禁止されています。複数の業者で口座を開設している人は注意しましょう。
多くの人が利用しているトレーディングツールのMT4(MT5)では取引履歴が記録がされています。他の業者を使って両建てをしてもすべて分かってしまいますので、「XMでは買い」「Titanでは売り」のような行為はやめましょう。
知人またはグループ内での両建て
知り合いやグループを作って両建てをするのも禁止されています。身近でFXをやっている人がいれば相談しながら取引することも考えられますが、「ロット数」「売り買いが逆」「ハイレバレッジ」などの条件が何回も重なれば罰則の対象になると言えるでしょう。
意図的に両建てをするのはもちろんのことですが、偶然が何回も重なってしまわないように気を付けましょう。
両建て時の注意点
明確に禁止事項となっているわけではありませんが、両建てまたは両建てに近い取引をしてしまったために禁止事項に引っかかってしまうケースについて紹介します。
別口座で違う通貨を取引する
通貨には相関性があります。Aの通貨ペアが上昇するとBの通貨ペアが下落するといったことが起こる可能性があると言えるでしょう。その場合、ゼロカットを悪用した両建てとみなされる可能性がありますので、ある程度値動きが予想できたとしてもゼロカットを悪用するような取引をするのはやめましょう。
罰則の対象になる可能性も十分にありえます。
XMポイント狙いの両建て
同一口座の両建ては公式に認められていますが、XMポイントの獲得だけを目的とした取引に関しては禁止されています。
「値動きが少ない時間帯」に両建てしてすぐに決済すれば、若干のプラスマイナスはあるかもしれませんが、XMポイントだけを獲得することが可能です。また両建てであればロット数を増やしても証拠金が一切必要無くなるので、効率よくXMポイント増やせてしまうと言えるでしょう。
XMポイントはXMが顧客満足度を上げるために行っているサービスなので、悪用するのはやめましょう。
経済指標発表時や月曜日の朝には要注意
経済指標が発表される時や月曜日の朝は大きな値動きをすることが多く、ゼロカットが発生する可能性が高くなります。両建てのままポジションを持っていれば問題ありませんが、値動きの間際でどちらかを決済した場合は罰則の対象になる可能性があります。
対策としては「経済指標カレンダーを確認する」「金曜日(土曜日の朝)に両建てを解除しない」などをすれば防げますので気を付けましょう。
両建て解除でスプレッドを合算できるウラ技
両建て解除とは両建てしているポジションを同時に決済することです。両建て解除のメリットは2個のポジションを1個にまとめてから決済できることです。
本来2個あるポジションを別々に決済しますので、双方ともにスプレッドが発生します。しかし両建て解除は1個にまとめてから決済されますので、スプレッドも1個分だけで済みます。
例えばUSDJPYのポジションがスプレッドを含め、buyエントリーで1000円のプラス、sellエントリーが800円のマイナスだったとします。これを両建て解除すると、普通に決済すれば差し引き200円になるところ、sellの損失に含まれているスプレッド分が加わったものが追加されて、200円+片方のスプレッド分が残るという事です。
スプレッドの節約として活用していきましょう。
両建て解除のやり方
両建て解除をする時は画面下に出ている売り買いどちらかのポジションをダブルクリックして画面を切り替えます。
「タイプ」の項目で閉じるを選択します。
両建ての片割れが出てきますので、選択して閉じるをクリックすれば両建て解除完了です。
MT5でのやり方を紹介しましたが、MT4でも両建て解除はできます。ただしバージョンによっては使用できないこともありますので、両建てを良く使う場合はMT5をダウンロードしましょう。
スマホ版のMT5のやり方も同様です。決済画面で「閉じる」を選択します。
両建ての片割れをタップして決済すれば完了です。
罰則の種類について
両建ての禁止事項に触れてしまった時は罰則を受けることになりますが、状況や頻度によって違うと言えるしょう。確認されている罰則をいくつか紹介します。ただし両建てに限ったことではありませんので他の禁止事項に触れた場合も同等の罰則が与えられるでしょう。
罰則1.口座の永久閉鎖
2度とXMを使用できないようにするために、規約違反に触れた危険人物としてリストに記載されると言われています。XMはレバレッジが高くサービスも充実しているので2度とできないのはFXをやる上で不利になると言えるでしょう。
罰則2.出金不可または利益の全額没収
不正に利益を上げたとみなされ口座のお金をすべて没収されます。口座が凍結してしまうよりは良いかもしれませんが、両建てとは関係ない資金にも影響する可能性があるでしょう。
実際にFXサロン内の仲間内で両建てをして不正に利益を上げたところ、規約違反だと通告を受けて全額没収されたという事例があります。
罰則3.XMポイントの没収やレバレッジ制限
XMはスプレッドが広く手数料が高いですが、XMポイントを証拠金変わりとして使えるので他の業者よりもお得に利用することができます。XMポイントを没収されると手数料が高くなってしまいXMで取引するメリットが少なくなるでしょう。
レバレッジの制限が掛かってしまうケースは経済指標発表時だけでなく通常でもありえることですが、ゼロカットを繰り返していると永久に100倍のレバレッジでしかできなくなる可能性もあります。
両建ては禁止事項に気を付ければ有効に使える
両建ては難しい手法であることには変わりませんが、「利益を伸ばす時」「強制ロスカットを回避する」など状況に合わせて使うことができれば利益を確保できる可能性が高くなります。
ただし始めから両建てを目的とした取引を行うと条件的に不利なことが多いので、両建てをする時は慎重に行いましょう。